第9章 9章
その後みんなお風呂に入ってあとは寝るだけ
…やっぱお風呂上りの雰囲気って変わるよね
合宿の時も思ったけど
松「ねぇ、奈々ちゃんの卒アルとかないの?」
及「あ〜それ及川さんも見たい!」
卒アルとかそんな見せたくないんだけど…
花「泊りで卒アル見せるのって基本じゃん?
奈々みしてよー」
岩「たしかに俺も見たい」
そんなわたしがはじめ先輩に言われたら断れないって知ってるからって、みんなずるいよ!
『ちょっとだけだからね』
そして個人写真が乗ってるページをひらく
及「かわいい〜!!
え、奈々ちゃんほんと変わってないね!」
『いや、卒業したの二か月前だし、
そんな変わってる方がおかしいでしょ』
岩「奈々おまえ、中学の時から髪の毛染めてたのかよ!」
『うん、この色好きなの』
花「怒られなかったの?」
『地毛っていってた』
松「ははっ、その色でかよ」
これ以上見られたくないと思って卒アルをとじる
『はい、終わりね!』
及「え〜ほかのページとか見たい!!」
『え、ちょっと!』
貴大先輩がわたしから卒アルを奪っていく
そしてクラスの集合写真が目に入る
うわぁ、おわった……
そこには一人だけみんなと馴染めなくて
少し離れたところでひとりで写ってるわたし
『わたしね、中学のときあんまりみんなと仲良くなれなくて
だから友達全然いなかったんだよね
だからさ、今みんなとこんなに――』
花「すげぇ、奈々だけなんかひとり可愛いんだけど」
及「及川さんもおもった〜!
なんかすごい飛びぬけて一人だけ可愛い!」
松「そいえば奈々ちゃんなんか言ってたっけ?」
岩「俺も何言ってたかは忘れたけど
俺らは奈々のこと大事だと思ってるから
これからもよろしくな」
及「ふぅ〜!岩ちゃん男前!
……いたっ!!」
花「今のは及川が悪い」
わたしの居場所ここにあるんだな
ここにいていいんだなって思えて嬉しかった
みんなありがとう