第8章 8章
それから30分くらい徹先輩から連絡が来ることはなく
帰ろうかと本気で思った
けど
――ピピッ――
及《こっちは順番OKだよ☆
あ、肝試しは定番らしく、まっすぐ行くと
お堂みたいなのがあるから
そこにある、あるものを持ち帰ってきてね☆》
あるものってなんだ
そう思いながらもみんなにルールを説明する
そして、一組目に先輩達がはいっていった
これは完全にジャンケンで順番を決めた
『はーじーめーせーんーぱーい?
ほらそんな怖い顔してたらほんとにお化けくるよ!
わらって!!ね??』
励ましたつもりなのに
はじめ先輩は
岩「お、おう」
しか返してくんないし
このままだとわたし達の番が来る頃には
はじめ先輩が恐怖のあまり死ぬんじゃないかと思うレベル
『ねぇはじめ先輩
そんなんだと――』
――うわあああああ――
先輩達が入っていった森みたいなところから
悲鳴が聞こえる
と同時にため息をつき何もしゃべらない
はじめ先輩
と、わたし
今の悲鳴を聞いたらわたしも無理そう
前にいる英と勇太郎も固まってる
意外とみんなこういうの苦手なんだなぁ
今すぐ雨降って肝試し中止になんないかな