第8章 8章
それからしばらくたっても
徹先輩は目を覚まさない
みんな練習が終わったのか
いろんな人が部屋に徹先輩を見舞いに来た
国「及川さん大丈夫なの?」
『たぶん、
でも熱ひどいから下がるまで目覚まさないかも』
金「たしかに今日及川さん
ちょっと調子悪かった気がする」
国「普段あんなにミスしないからね、この人」
1年生3人で話してたら
3年生の先輩がやってきた
国「じゃあ俺達失礼します」
岩「おい、そんな気にすることねーのに」
そんなはじめ先輩の言葉もむなしく
部屋から出てくふたり
まぁ英と勇太郎なりの
気の使い方なんだろう
別に先輩達といるのが嫌、とかじゃなくて
松「及川の様子どう?」
『まだ苦しそうかな』
岩「全然俺気付かなくて
しっかりしろよ!とか言ってたわ及川に
後で謝んねーとな」
やっぱりはじめ先輩も気づいてなかったんだ
足の怪我の時見たく
はじめ先輩に言うべきだったな
花「でも昼に奈々及川と話してたよな
きっと奈々は気付いてたんでしょ?」
『うん、止めきれなくてごめん』
花「いや、攻めてるわけじゃなくて
こんなカワイイ子に心配される及川羨ましーなって」
そう言って笑う貴大先輩
岩「お前のことだから止めたけど
この、バカが言うこと聞かなかったんだろ?
気にすることじゃねーよ」
はじめ先輩は私の頭をなでてて
優しくそう言った
松「でも、奈々ちゃん
岩泉まで気付かなかったのに気付くなんて
及川のこと良く見てんだね笑」
いや、そんなわけ
『そんなわけないよ!
わたしちゃんと部員みんなのこと見てるもん!!』
……見てるよね?