第8章 8章
そして今日もいつも通り練習試合がおわり――
なんてうまくいくわけもなく
今は昼ごはんを食べて午後の練習がはじまる前の
みんなが、自主練をしてるじかん
『ねぇ、徹先輩ちょっとこっちきて!!』
及「ん〜奈々ちゃんなに?」
『徹先輩体調悪いでしょ!!』
及「……え、なんのこと?」
あからさまに顔をそらす徹先輩
『今絶対具合悪いよね?』
及「ぜんぜん大丈夫だよ!!
あ、練習始めないと〜!!」
わたしから逃げるように離れてく徹先輩
『無茶しちゃダメだから』
そう言うと徹先輩は足を止めて
及「奈々ちゃんが心配してくれるなんて嬉しい☆」
そして笑顔で練習を始めにいった
うーん、こう話してみると元気だけど
練習風景をみるとだるそう
いつもよりミスが多いし
ほかの先輩たちは、
徹先輩が具合悪いことに気づいてないのか
「及川しっかりしろよ!」
及「ごめんごめん〜」
こんな言われようだし
練習終わったら熱はからせて
薬のませなきゃ
そしてそのまま時間は過ぎて
あと30分ほどで練習が終わる頃
岩「おいっ、おいかわ!?」
はじめ先輩の声が体育館にひびく
徹先輩はスパイクを打った直後
倒れてしまったみたいだった
『徹先輩!!』