第5章 問題児!?な一年生
「!おまっ!あんま引っ付くなって言っただろが!」
私はすぐにヤスくんから怒鳴られ引き剥がされちゃいました。そんなすぐに剥がされたらちょっとへこむんだけど。
「ごめん。だって、ヤスくん優しいからつい…。」
「……人前じゃ恥ずかしいだろうがっ。」
そうヤスくんは小声で話したと思えば
私の手を握り歩き始めた。
あれ?これは恥ずかしくないのかな?
私はそんな事を思いながらもヤスくんに自転車置き場まで連れられこられた。
「お前は後ろな。」
乗ってきた自転車のサドルをポンと叩いて自転車の後ろに乗れと指示をされた。
「飛ばすから落ちないようにしっかり掴まっとけよ!」
「はーい。了解!これでいい?」
「お、おう!」
ヤスくんはそう言って私を後ろに乗せながら自転車を漕ぎ出す。
スピードが出ているから風が当たって少し寒い。
「ヤスくーん!もうちょいゆっくり漕いでよー。寒いんだけど!」
「………。」
私の言葉を無視してスピードを緩める事のないヤスくん。
さむーい!
もう!風邪引いたらヤスくんのせいだからね!
私はしがみついたままヤスくん背中を睨んでいた。