第5章 問題児!?な一年生
体育館に入ると何事もなかったように
みんな普通に練習をしていた。
「澤村、ちょっと。」
潔子さんが大地さんを呼び外に居た日向くんと影山くんの事を聞いていた。
日向くんと影山くんが仲間割れしてチームに迷惑をかけたから互いがチームメイトだって自覚するまで部活は参加させないんだと大地さんは言う。
「ねぇ理緒ちゃん、澤村温厚そうに見えるでしょ?でもね怒ると怖いんだよ。」
潔子さんが耳打ちしてくれて私がウンウンと頷くとポンと肩を叩かれた。
「理緒ちゃん清水に何吹き込まれたのかなぁ?」
ひぃぃぃ。大地さんの顔が笑ってない!
「だっ、大地さんはモテるって言ってました。」
「ククッ、そんな事清水が言う訳ないだろ。大丈夫!理緒ちゃんを叱ったりはしないから。」
そう言って大地さんは部活に戻ってしまった。
わー!やっぱり聞こえてた!!
大地さんに怒られないようにしなければ!
部活終了後
日向くんと影山くんが先輩達に勝負を挑んできた。
予想通りの展開に喜ぶ田中くんに
それを見て呆れるスガさん。
大地さんの提案で
二人には今度入る一年と3対3で試合をやる
ことに。
しかも二人のチームが負けた場合は影山くんにはセッターはやらせないと条件付きだった。
大地さんはこの時から二人の才能を見据えて
いたんだよね。
「う、オフンッ!明日も朝練は7時からですよねー!?」
日向くと影山くんと同じチームになった田中くんは外にまで聞こえるように大きな声で話す。
本当わざとらしいんだけど。
でも田中くんが一番の後輩想いなんだよねっ。
私も明日早く登校しちゃおうかなっ♪