第3章 相談しよう!
「私、高校通いたいです!」
アイツはおふくろの提案に嬉しそうに話した。
「じゃあ靖志と同じ伊達工でどうだろう。」
「でも、伊達工は工業高校よ。普通科の高校のほうが良いわよ。」
俺と同じ高校で良いと言う親父に
普通科の高校が良いと言うおふくろ
意見が分かれていた。
俺は親父と同じ意見で伊達工がいいんだけどなぁ。
なんて思っていたけど口には出さなかった。
「理緒ちゃんはどんな高校に通いたい?」
おふくろは黙って聞いていたコイツにどこの高校がいいか希望を聞いた。
「私は行きたい高校があります。
…………烏野高校に通わせて下さい。」
コイツはそう言って頭を下げた。
俺はコイツの言葉に耳を疑った。
烏野高校だと!?
烏野のといえばバレー部の俺は
最近練習試合で戦った学校だった。
俺らの鉄壁で向こうのエースの自信を無くさせた。
通称
落ちた強豪、飛べない烏まで言われている学校に何故コイツが行きたいのかわからなかった。
「……烏野高校ね。ここから遠いけど大丈夫かしら?」
「はい、大丈夫です!朝も頑張って起きます!」
「なら、烏野高校に決定ね。今は春休みだから4月から通えるように手続きするわね。」
そう言って意気込むコイツに
おふくろは高校を勝手に決めてしまった。
「親父、良いのか?俺と同じ高校じゃなくて。」
俺は勝手に決められて良かったのかと自分の親父に問いつめた。
「まぁ、良いんじゃないか?行きたい高校があるんだったらそこのほうが彼女も学校生活楽しめるだろう?」
グッ……反対なのは俺だけじゃん。
俺は少しふて腐れていると
「靖志は理緒ちゃんが烏野行くのは反対かしら?」
おふくろが俺に聞いてきた。
「……別に。コイツがどこの高校行こうと関係ねぇよ!」
俺は正直嫌だったが自分だけ反対するのは気が引ける為本音を言えなかった。