第3章 相談しよう!
「親父、おふくろ!ちょっと話があるんだ!」
俺はアイツを廊下で待たせ
リビングにいた親父とおふくろにアイツがトリップしてきたことを話した。
「トリップってどういうことなんだ?
帰る場所がないって家出じゃないのか?」
「今その子居るの?呼んで頂戴。」
俺の話を聞いた親父は心配し逆におふくろは冷静だった。
俺は廊下に居るアイツを呼び出し
ソファーへ座らせた。
「あの香坂理緒と申します。
私は違う世界から来ました。
目を覚ました時に私は彼の部屋に居て、何故だかわかりませんが若返っていたんです。
困っていた私を彼は泊めて下さいました。
もしよろしければこちらの御自宅で生活させて頂きませんでしょうか?
極力ご迷惑はお掛けしないようにしますので。」
コイツは俺の親に頭を下げ運転免許証を二人に見せた。
「ふむ、確かに顔が若くなっているが免許証は君のだと判るよ。家出では無さそうだし、行くところが無いならここに住めばいいだろう。母さんはどうだい?」
「勿論私も歓迎するわ。
貴女は違う世界から来て、その世界では29歳だったのね。
今の貴女は……高校生位に見えるわね。
良かったら高校生として生活してみたらどう?」
親父達はコイツの事を快く受け入れ
高校に通うのはどうかと提案してくれた。
高校に通うならやっぱり俺と同じ伊達工だろうなと俺は一人アイツの制服姿を想像していた。