第7章 此処から始まる物語
「月島くん,好きです!」
「だから?」
「,私と付き合ってください…!」
「なんで?」
「ッ」
私は,人生の窮地に立たされた気がする
え?違う違う
たまたま遭遇しちゃっただけなんだけど
何がって?冒頭だよ
確かに授業さぼった私も悪いけどさ,また携帯に何十件も電話やめーるの数々
教室に鞄取りに行こうとしたら
ふと,何処かの教室から声が聞こえて
なんだろう,と思い珍しく興味を持った私が悪かった...
だってね,告白現場に遭遇してしちゃったしね
しかも特に最悪なパターン
「なんで、ダメなの…?」
「なんでって,僕,君のこと全く知らないんだけど」
「ツ...」
あー泣かせた
もうちょっと優しい言い方出来ないのかな
まぁでも,入学してからまだ日にち経ってないしね
というか,早く何も見なかったことにしてこの場を離れよ
面倒事は嫌だし
……だけど
「もういい…!!」
と泣き叫んで教室を飛び出してきた女の子とバッタリ
女の子は私を見てギョッと目を見開いた
そりゃそうだよね
誰もいないと思ってたら私がいて見てたんだから
つまり,謝罪します
女の子は更に顔を真っ赤にすると,顔を伏せて私の横を走り抜けて行く
やば...本当に悪いことしちゃったな
「!」
『...』
なんてやってたら今度は男の方と鉢合わせだよね
あー,月島くんはちょっと驚いていたようだけど,すぐに目を細めた
「……先輩、盗み聞きとか最低ですね」
『すみませんでした,ってことでさようなら』
ってことで逃亡
え?こういう時は関わらないのが一番でしょ
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