第24章 月
「別に、いいですけど....」
謝罪を述べた為に呆れた様な顔をされつつ言葉を返される
暫く沈黙が続き、冷や汗が流れそうになれば話さなくてはと口を開こうとするとつっきーが何かを言いたそうな表情を浮かべている
ん????ん???
視線が合うとじっと見詰められる
その瞳の中を覗くと、まるでフラッシュバックする様に思い出す
あのバスの中で見た、記憶が無かった私の時に遭遇した時のことを
あの時の瞳は黒い雲が被さってる様だったけど、何だか今はとても綺麗な月が見えた気がした
ふと無意識につっきーの頬に手を添えては笑ってしまう
『あの時とは違う瞳してるね』
「.....突然なんですか」
思わず言葉が漏れると変な目で此方を見られる
『んー...ほら、月って、暗闇の中でも誰かをまるで導いてくれる様に、当たり前に照らしてくれるから、居る事が当たり前になっていて』
「...はぁ」
突然こんな事言うのも頭おかしいって思われてるんだろうなあ、でも聞いてくれてることについ笑ってしまう
『だから、月が見れて嬉しいなって話かな』
「......月ですか」
『あの時の頃より輝いてる、あの時は転ばずに済んだけど、今は頭打たなくて済んだから、えっと....今回も助けてくれて有難うね』
そっと手を離しては、じっと見惚れる様に満月の様な暖かい光のような瞳を見てはお礼を述べると、瞳を丸めるつっきーの顔が見れた
何処か顔を逸らされると、まるで顔を見せないように頭ごと胸に抱き寄せられる
え????ゑ?????
つっきーの体温を近くに感じながらも、恐る恐る問い掛けられる
「....あの時の事、覚えてたんですね」
『え?おお覚えてないと思われてた感じ、?』
「.....まぁ」
『ええ、まさかの』
でもそう言えばあの時の私、ちょっと厨二病強めだった気がするな、ん????なんだか今更ながら恥ずかしくなってきた
忘れてた方が良かった案件だったんじゃないか??????
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解りにくいかなと思ったので補足説明させて頂きますね
あの時っていうのは299ページに詳しく書いてあるのでもし良ければもう一度振り返ってみて下さるとわかると思います
ゆっくりになってしまいますが今後これからも見守って頂ければ幸いです