第24章 月
「何か.....誰かの声が聞こえたけど、気の所為だよな?」
電話からどこか不機嫌そうな声色で空たんに問い掛けられる
『あ、え、えーっと』
けーじが近くまで来てくれては小さい声で電話中?と片手で電話の真似のジェスチャーをしながらも問い掛けてくれる
必死にこくこくと頷く
「おい、ももこ、聞こえてるよな?」
『きき聞こえてます、あの今、東京に合宿にきてて』
「は?合宿...?東京で?」
『うん、そうなのだよ、ふふん』
空たんになぜか自慢気に話すも、ふと視線を感じる、けーじが不思議そうに首を傾げるので可愛いなあとふと一瞬見惚れてしまう
『あ!空たん、紹介するよ、幼なじみと言っても過言でもない、小学校が同じだった赤葦京治くん!はい、けーじ』
携帯電話を渡すも赤葦が心底驚いた様に硬直しては、俺?と小声で問い掛けてくるので何度も頷く
どこか戸惑った様な表情しながらも電話をし始めた
空たんと!!!けーじが!!!電話してる!!!!!!!
思わずにこにこと笑みが強まる、するとけーじが硬直しながらも戸惑ってる
ん????何話してるの???スピーカーにしよ????