第22章 ロフちゃん
『や、やったな』
「お、おい、やめろッ、この...!」
対抗する様に擽られてしまう
『ッふ、あは、は、ちょ!?ま、参りました、降参』
すると、何処か満足したのか擽っていた手を離してくれる
懐かしい、何だか小学校の事をふと思い出してしまう
『何だか、久しぶりにもにもにとあおあおにも会いたくなっちゃったよ』
「あー、だな」
ん?????なんだこの表情???????
『そう言えば、どうしてこんな場所に?』
「久しぶりに中学の同級生に会ってた」
『え!!そうなんだ、にろにーにもお友達居たんだね』
「あ???お前な」
構えるように両手をクロスしては待ち構えるも、先程みたいに擽られないし何もされない
んー???顔が曇ってる、、?
『そう言えば、もにもにとあおあお元気?』
「青根は相変わらず、茂庭さんは俺も最近会ってないからわかんね」
ん??あ、もにもには3年生で、伊達工業の3年生は引退したのか
「俺さ」
何かを言いたく無い様な複雑な表情を浮かべている、ん??なんだ??首を傾げては言葉を待つ、すると溜息をついては笑い掛けてくる
「茂庭さん達居なくなってから、なんかほんと先輩達のありがたさ?っていうの感じたわ」
『新チームになったんだね、主将とか誰がなったの?』
「....俺がなった」
『!??に、にろにーが主将!!わ、凄い!!!』
「あー...はあー....後輩がさ、まだ初心者同然みたいな奴がいて、でも真面目でさ」
おお、にろにーが後輩の面倒を見てるのか新鮮だなあ
「茂庭さんみたいな主将になれるかは、わかんないけど」
『んー?にろにーだったらぜーったい良い主将になれると思うけど』
「........は?」
『え、普段は何だろ、こんなんだけど「こんなんってなんだ」いてッ、でも、ほら!後輩くんのこともこうして考えてあげてるし、努力家だし、もにもにの背中を誰よりも見てきたから、今度はお世話になった先輩方にどうだ!って自慢しなきゃだね』
「....!ああ、そうだ、な」
『にろにーが主将かあ、あおあおやさっくーとかも大変そう』
「なんか言ったか??」
『ひえっ、な何でもないれふ』
びよんと両頬を摘まれてはにこにこと笑ってない顔で笑い掛けてくるも、私の間抜けな顔を見ては先程の曇った表情より和らいだのがわかった