第21章 決裂
「お!久しぶり、見に来たのか?」
『はい、見に来ちゃいました』
目的の場所、それはOBである嶋田さんの所である
嶋田さんに会いに来ては、笑って迎え入れてくれる
ぐっちーがサーブしている姿を2人して見守る
『何だか、嶋田さんってぐっちーのお兄ちゃんみたいですね』
「?なんだ突然」
私の声が聞こえたのか、ぐっちーのサーブが乱れたのがわかった
「そそそんな!嶋田さんに何だか申し訳ないです!」
「お?そうか?俺は忠なら大歓迎だけどな、勿論、ももこちゃんもな」
にっと笑っては、わしゃわしゃと頭を撫でられる
『ふふ、有難う御座いますね、でも私には自慢のお兄ちゃんが居るので!』
すると、瞳をきょとんとさせて見られるも
「振られちゃったかあ、こんな可愛い妹が居るなんて兄さんも自慢だな」
『そうなれるように頑張りたいです』
ぐっちーも話を聞いていたのでボールを持ったままこちらを見ていた
すると、嶋田さんが声を掛ける様にぐっちーに悪戯に笑いかける
「忠、サーブ練終わってないぞー」
「!!すすみません!」
ぐっちーにとっては嶋田さんの存在は、お兄ちゃんより師匠っていう存在の方が大きいのかな
この関係がとても素敵に見える
武器であるジャンプフローターを教えて貰えてるって、ほんとに凄いことなんだろうな
それも、ぐっちーが自分で判断して行動したからなんだけどね