第20章 合同練習
それからばたばたと遠くから足音がしては、こーたろが自分の頬に氷をあてて戻ってくる
『大丈夫、ですか....?』
「ああ、こんなのどーってこ「自業自得です」赤葦ひどいっ!?」
懐かしいやりとりについつい笑ってしまった
それから、何とか今こうして落ち着いて話すことが出来た
会えなかった分、私の話や兄様の話、勿論、小学校の時私が転校してからの話など聞くことが出来た
私が転校してからの話では、こーたろが私が転校してたの忘れて教室に来たり、けーじが私の名前居ないのに呼んだりと、なんだかとても嬉しくなるような話ばかりだった
『何だか懐かしい、ですね』
「あ、敬語!外せって言ったろ!!」
『いや、でも、一応?先輩だし』
「...そうですよ、一応先輩ですもんね」
「ちょ!お前ら、一応ってなんだよ!俺らの仲だから良いんだ!わかったな!!」
『はーい』
「赤葦はいつまでたっても敬語やめてくれないしさ」
「チーム内で俺だけ、ため口なんて良くないですから」
けーじが当たり前だろと言うように表情を浮かべると、そう言えばとこーたろが私に話を振ってくる
「駅であった時、もしかして俺らってわかってた、とかないよな!?」
『...んー、ふふ、内緒』
「あ!それ、わかってたやつだろ!」
『わ、ちょ、ややめて』
こーたろがにたにたとこっちに来ては私を擽ってくる、けーじが呆れたように笑うも何処か嬉しそうに笑っている
『わ、わかってたよ、でもさすがにもう覚えられてないかなって思って』
「んな!!!なわけないだろ!!」
「ちょ、木兎さん、しー、今、夜なんですから」
「あ!わ、わりい」
『でも、覚えられてるってわかって、こうしてまた会えて、話せて、良かった』
「また話せるだろ!いつでも」
「また会えるから」
もういい時間帯だからと解散する事になり、こーたろは何故か私を連れて一緒に寝るといいだし、必死に無理とうったえては女子部屋まで送ってくれ部屋にまで来る事が出来た
久々にゆっくり眠る事が出来そう
私の記憶の中に眠る小学校の楽しかった記憶がゆらゆらと夢の中で見えた気がした