第17章 インターハイ本番
空たんと別れて喉が乾いたので慌てて飲み物買おうとするも
自動販売機の前で少しぼーっとしてしまう
「ももこ、なんか飲むのか?」
『ゆー!いや、どうしようかなあ、って思って』
「じゃあ、これやるよ!俺が途中まで口付けちゃったやつだけど」
『ありがとう』
ゆーが差し出してくれた飲み物を受け取ってはお礼を述べる
「なあ」
『...ど、した、の?』
しゃがみ込んでくれたゆーの片手が頭の後ろに添えられ身体を前のめりにされる
少しでも動くと唇が触れそうな距離でありおでこ同士をくっ付けてゆーが言葉を紡ぐ
「もっと、もっと、強くなるから」
『...うん』
「だから、お前は笑ってればいいから」
『__ッっ、う、うん!私も、私も頑張る、もっともっと、みんなの役に立てるように、だから、ゆー、一緒に強くなろう』
ゆーのもう片手をそっと取っては手に頬擦り寄せると、瞳を少し丸めて何処か恥ずかしそうに、にっと泣きそうなでも何時もの笑顔を見せてくれた
あれから皆と合流しては
「よし、じゃあ、飯行くぞ、もちろん奢りだ」
烏青城の2戦目を見届けた後、烏養の計らいで食事処に訪れた
「おばちゃん悪い、開店前に」
「なぁんのぉ〜この前はしよっちゅうだったじゃないの、あ、ももこちゃん!ちょっと手伝って貰っていいかしら?」
『わ、わかりました!』
車椅子な為、座敷に座ってる皆の負担にならないようにとおばちゃんは私に気遣ってくれたらしい
「_走ったりとか跳んだりとか筋肉に負担がかかれば筋繊維が切れる、試合後の今なんか筋繊維ブッチブチだ」
繋心くんが言葉を紡ぐ
「それを飯食って修復する、そうやって筋肉がつく、そうやって強くなる、だから食え、ちゃんとした飯をな」
「い....いただきます」
「「「いただきます」」」」
__食え食え
_少しずつでも確実に
____強くなれ____