第17章 インターハイ本番
インターハイバレーボール競技の宮城県予選は,例年細かくブロックに別けられていた
その中でもA・Bブロックの試合会場は仙台市体育館で行われる。
うわあ,6月なのに...いい天気だなあ...
「もう白鳥沢ひとり勝ちだろォ」
正面玄関に大きく張り出されたトーナメント表を前に,他校の選手が言っている。
白鳥沢....きき昨日,電話かかってきてたの気の所為だよね..?
寝惚けて気の所為だとか言って笑って二度寝した記憶あるんだけど...
「いや,今年は青葉城西がヤバイらしいよ。及川が3年になってから頭ひとつ抜けてるって」
「いやいや,つっても伊達工のブロックには勝てないんじゃないの?なんでこのブロックなんだよ....」
「えーっとあとAブロックは―...トリ....烏野?前まで強かったとこじゃん?」
「前までね。今はなんか,ダサい異名ついてんだよ」
「えっ,どんな?」
「"落ちた強豪""飛べない烏"」
「飛べない?なんですって?ん?」
と龍がしつこく絡んでる。
あ,キャプテン怒りにいった,わーいわーい,怒られてやんの.ひい!?龍こっちみた,しーらないしーらない。
ん?き潔子さんと目線あった..!?ふぁっ,こここっちにおいでに...
「ももこちゃん」
『ふぁッ..!き潔子さん,そそその今日本番ですね.あの私はベンチにはいけないので,私の分までその宜しく御願いしますね,』
「..うん,ももこちゃんのぶんまで頑張るね」
ひやあ,柔らかく微笑んで頂きました.女神かまじ女神か