第16章 大志を抱け
騒がしい教室を出ては潔子さんのあとを追って行く
人とすれ違う際誰かの目線をかんじる
貴様ら潔子さん狙いだな!?!?そうはいかないんだからな
潔子さんを守りつつ体育館の応援旗を見つけた倉庫の中,潔子さんはばさりと応援旗を広げた
「あのね,この応援旗の事だけど。」
『はい,っておおお!凄く綺麗になって,これもしかして手洗いですよね!?』
応援旗は以前とは違って茶色くなってしまっていた汚れが綺麗になくなっていた
凄いです凄いですと拳を握り興奮気味に目を輝かせては言うと潔子さんは一瞬目を丸くするも何処か嬉しそうに恥ずかしそうに頷いた
く,ッ...天使かよ
「それでね,ここのほつれ何だけど」
潔子さんが応援旗のほつれている部分を指指す
『あの,良ければそのほつれ私に直させて下さいませんか..?潔子さんの方がその綺麗に出来ると思うのですが...』
「え,大丈夫だけど,大変じゃない?」
眉を少し下げ首を傾げては問い掛けてくれる潔子さん
『全然大丈夫ですよ,もし私が不格好なほつれ直しになったらまた潔子さんに頼ってしまうかも知れないですが...少しでも役に立ちたいので』
大丈夫だと何度か頷いては言葉を紡ぐと潔子さんは一瞬呆気にとられた様な表情を浮かべるも笑っては
「うん,じゃあ任せるね」
と任せてくれた
『はい!お任せ下さい』
と旗を持っては悪戯に笑い敬礼してはくすくすと笑ってくれた