第15章 会いたいけど会いたくない人
「でも,違った」
「普段さ,及川なんて王子様すまいる振りまいて笑って」
「岩泉は女子となんて話さないし」
「藍川もだよな」
「そーそー,後国見も金田一もあんまり話してる所見た事ないよな」
『え,あ,そそうなんですか』
私は中学時代の時しか知らないからここ(高校)ではどんな毎日を過ごしているのかはわからない,知りたくても知れないしね
「だけどももこちゃんと会って話してるあいつらみたら,俺らの勘違いだったってわかった」
「そんな風に思ってたから,謝ろうと思って..すまん」
「本当ごめんな」
2人は顔を見合わせお辞儀して謝罪してくれる
わざわざ謝ってくれなくても良いのになあ,本当に良い人過ぎるよ
こんな2人がチームメイトなんて,仲間を思い合ってわざわざ私になんて謝罪して
良いチームだって実感させられる
『そんな,謝らないで下さい...私も反対の立場だったらそう思っていたはずですから.敵ちーむの烏野高校の桜乃ももことしてではなく...桜乃ももこ自身として,これからもあの人達を宜しくお願い致します,支えてあげて下さい,見守って下さい,何て..上からですみません』
この2人なら徹も一も任せられるから
若様とぶつかったとき,あまり力になれなかった
今は違うチームだから余計に力になれないかもしれない,支えられないかもしれない
空たんもくにみんも金ちゃんのこともちょっと癖の強い後輩だけど
あの人達を宜しくお願いしますね,何て
深々と頭を下げると
2人は顔を見合わせ驚いた様な顔をすると
「「もちろん/ああ」」
頷いては笑ってくれた
最初会った時は何処か警戒していた所もあったから,やっと認めて貰えたって思えて良いのかな
「ももこちゃんの事俺らも気に入ったから,改めて宜しくな?」
「俺からも宜しく,あいつらの事は任せてくれ」
2人して手を差し伸べてくれる
『ここちらこそ!改めて宜しくお願い致しますね』
恐る恐る2人の手をとると握手しては頰緩め頷く
話す事が出来て良かったな