第15章 会いたいけど会いたくない人
あれから空たんとたわいも無い話をしてると
キーンコンカーンコーン
お昼を示すチャイムが鳴った
「よし!んじゃ,行くべ」
空たんがこっちを向きそのまま私を背負う
『ふぐッ!?そ空たん降ろそう!?降ろそうよ!』
「は?お前歩けないだろ?だから俺が連れてくっての」
『いやいやいや,重いし重いからああ』
「大丈夫だっての,顔見られたくなきゃ俺の背中に顔うずめてろよ?」
『うぐ...ありがとう,空たん』
「おう」
こうやって空たんは私を甘やかす
こうして甘える事しかできない私も私なんだけど
部室から出て廊下へ渡る
辺りからは生徒の賑わってる声が聞こえる
その中でもやっぱりたまに聞こえる声
「空先輩が誰か女の子を背負ってる!?」
「誰!?あの女!」
「空先輩,あんまり女子と話してくれないのに!?」
はい,ここの学校でも空たんの人気は健在みたいです
「あー...だり」
私は見えないが苦笑というかきっと迷惑そうな顔をしてるだろう空たん
小さい声で呟いた声
『空たんやっぱり人気者ー』
と巫山戯て言うと態と私を落とそうと一瞬落とそうとする
『ひッ!?』
「なんか言ったか?」
『ナンデモゴザイマセン』
見えてないのに黒い笑顔が見えた気がしたよ,まじ怖し
「もうすぐ屋上着くからな」
『ふぁーい』
たんたん,と階段を上る音がする
本当はちゃんと校内を見たいんだけどそんな勇気はござらんであります
たまにくる視線ときっと目線があっちゃうからね、うん
なのでしばらくは愛しの空たんの大きくなった背中に顔を埋め匂いやもろもろを堪能したいと思いまs
「なんか今,良からぬこと考えただろ?」
『...!?そそそそんなことないよ』
「....」
その沈黙も辛いであります
なので(少しだけ)た堪能...頼らせて頂きたいと思います
すーはすーは,いッふ!?お落とさないで落とさないでえええ