第8章 blue対black
何とか無事逃走できましたけれども
おかしいな,みんなの後着いてったはずなんだけど
あー..
青葉城西は私立で強豪校とあってか莫大な校舎の大きさだからね
ハイ,迷ったよ
てか体育館着いたけど明らかこっちじゃないよね
あああ
高校は体育館一つって決まってないからなぁ
北川第一の時も前世もの時も体育館一つだから
全く騙されたよ(言い訳)
「何やってんだ..?」
『....』
どこのどなた様でしょうか
てか,こんなきゃら居たっけ????
あー,道教えて貰うしかないのかな
『道に迷いまして..』
「...!この声,もしかしてももこか..?」
は?ぱーどぅん??
こんなちゃらいけめん知らないんだけど
なになになに何か迫ってくるし
『ちち違います,人違いかと...』
「俺,空だよ.なあ,覚えてないのか..?」
..?空ってあの空だよね?天気の空だよね?
(くッあはは..××空,宜しくな____居てくれて良かったよ___)
『うッ..かは,ッ..はぁッ..はッ..』
「おい!?どうしたッ!?」
あーあ,何これ
一気に込み上げてくる感覚
大丈夫大丈夫大丈夫,抑えるんだ
でも地べたに着いたときフード取れちゃったし,最悪
「ももこ..!?」
あーばれちゃったよ
何なの前の私,愛されてた少女な系なの?
『..ッは,ぁ..ッ,』
「これ..薬か?飲ませればいいんだな,これ俺のだけど」
『んくッ..はぁッ..』
「...何があったんだよ..携帯にも繋がらないし,家に行っても誰も居ない雰囲気だし,俺ら親友だったんじゃねえのかよ..」
あー,泣きそうなこの人..空さんだっけ,何か凄い罪悪感
『私..は,前の記憶がありません,なので空さん?の事も良く覚えていないんです,すみません』
「....!!!」
「お兄様やご両親はどうしたんだよ..」
『..?私にはそんな人居ませんよ?』
「...!!!」
あー,また辛そうな顔
何度も何度も何度も人の辛い顔ばかり見てる気がする
「そう,か..これ,俺の連絡先,何かあったらすぐに連絡よこせ」
『は,はい?あ,有難う御座いました』
「体育館までだよな?連れてってやる,ほら乗れよ」
『いや,大丈夫ですから,普通に収まりましたし歩けます』
「いいから」
空さんが(強制的に)連れてってくれるそうです
