第8章 blue対black
その後,私達が体育館に向かう途中,何やら会話が聞こえた
「烏野つったら黒髪の美人マネと何時もパーカ被ってるマネが居るってことしか覚えてないし」
田中達も静かに会話を聞く
「マジっスか?」
「そーなのよ,あ,あとガラの悪い奴居たなー,ボーズで目つき悪くてさー」
それを聞いた田中さんはその人たちのほうへ向かおうとしている
「…烏野をあんまナメてっと…
喰い散らかすぞ」
「そんな威嚇しちゃダメですよー田中さーん。ほらぁエリートの方々が可哀想じゃないですかあ」
「べっ別にビビってねえよっ!」
「 そうだな。イジめんのは試合中だけにしてやんねーとな」
すると
「あっ,お前らっ,ちょっと目ぇ離したスキにっ」
大地さんが来たとたん田中さん以外はさっさと行ってしまった
「失礼しましたっ」
「あっイエ…」
「ホラ,ウロウロすんなっ。田中その顔ヤメロ!」
そして影山の同中だと思われる人とすれ違う時
あれ?私に言ってた人ってこの人達か..
「…久しぶりじゃねーの王様」
「烏野でどんな独裁政権敷いてんのか 楽しみにしてるわ」
「…ああ」
影山くんは短く返事をするとまた体育館へ足を運び,みんなもそれについていくかのように行った
早く行かなくちゃ,てか何で私ここについて来ちゃったんだろ,あー
「あの!桜乃ももこさんって其方の高校に居ませんか!?」
らっきょ頭の子が話しかけてきた
あー,それ私やん,でもまた前の私だよねきっと
んー
『知らない..です,失礼します』
さあ,逃げよう逃げよう
「あ..!」
「なあ,金田一。ももこさんの声に似てなかったか?」
「いや,でも..ももこさんだったら俺らに話し掛けてくれるよな?」
「..気のせいかな」