第8章 ばいばい
いよいよお別れか…
でもきっとまた会えるんだから、それまでの我慢!
楽屋から出て、車に乗るところまで見送りに行った。
5人が先に乗って、最後に北斗くんが乗ろうとしたとき、
北「望美ちゃん!」
『はい!』
こっちを振り向いた。
そして…
あ・い・し・て・る
声にはしなかったけど、口パクでそう言った。
私には分かった。
驚く私にさらにウインクまでして、車のドアを閉めた。
最後まで私をドキドキさせるんですね。
こっちだっていつまでもおとなしくしてあげないんだから!
車の窓を開けて、6人がワーワー言いながら手を振ってる中で、北斗くんだけを全力で見つめてウインクを返してあげた。