第8章 ばいばい
突然真剣な顔で「両想いだよね?」なんて言う北斗くん。
どうしちゃったのかな。
今から伝えられる言葉がなんとなく予想できた…
この時ほど時間が止まってほしいと思ったことは今までなかった。
北「俺、望美ちゃんに会えてほんとに幸せ。こんなに人を好きになったことなかったから、こんな気持ちにしてくれた望美ちゃんには感謝してる。」
やっぱり…やっぱりそうだよね…
北「でも…『その先は言わないで!』
お願い、言わないで。
聞きたくない、聞きたくないよ。
北「望美ちゃん…」
『分かってるから。私もきっと北斗くんと同じこと考えてる。出会った日からもう分かってたよ?』
だめ。泣いちゃだめだ。昨日決めたじゃん私。
目の前の北斗くんの顔は今にも涙がこぼれそうだった。
そんな顔しないでよ…
『でも私の気持ちは変わらない。たった2日しか一緒にいれなかったけど、すごく大きなものを私はもらったよ、北斗くんから。』
北「望美ちゃん…。俺も、俺もずっと望美ちゃんのこと想ってる。
…俺と同じ日に生まれてきてくれて、ありがとう。」