第2章 始まる前の準備を1つ
このマンションの持ち主の人はお金持ちで、趣味程度でマンションを買ったらしいんだけど
思いの外繁盛して少ない住人で元が取れてしまったそう
で、飽き部屋が多いので無償で貸し出したりしているがそれでもまだ余っているらしい
その人は情に弱いみたいで弱った私が可愛そうであれよあれよと用意していただいて現状にいたったそうです
お礼をいいにいくと涙に鼻水まで出して心配してくれました
「いい人でよかったぁー! 」
何から何まで上手くいきすぎて怖いところもあるけど
進んでしまったものは仕方ない!
これからを頑張るしかないんだ!!
と、燃えていると
「暑いよ」
「ありゃ、リョーマ。どうしてここに??」
「買い物帰りにあんたを見つけたから」
「ほーほー、ポンタですか…わざわざご苦労様ですねぇ」
ちょっと茶化したらすねちゃった
「ご、ごめん!心配してくれたの?ありがと!」
「別に…」
ふらっといってしまいそうだったので慌てて追いかける
「あ、よかったらあがっていきなよ!!
すごいよ!!」
「うん」
自分の家に誰かを呼ぶなんて今までしたことなかったからなんだかワクワクする
「エレベーター長すぎ」
「あはは、そうだよねぇー
ここだよ!」
「お邪魔します」
案の定固まるリョーマだったけどすぐいつも通りになって感心してた
二人で色々話してすごく楽しかった
時間も時間なので解散することに
「送ってくよ!」
「いい、帰れるから」
「でも…」
「夜道は危ないから、じゃあ」
「ありがと、また遊びに来てね!」
「あんたも、またきていいから」
友達がはじめてできた
すごく嬉しくて
新しい布団の香りを嗅ぎながら眠りについた
ここからが始まり