あなたの声が聞きたくて【another story】
第2章 及川徹
「だからなんだ。優の場合は努力の天才だろうが。」
他のヤツの何倍も努力してきた結果だ。
及「分かってる。けど、あいつが遠く感じるんだ。隣りに居る筈なのに、俺よりずっと先を歩いてる。」
及川に見えた“焦り”と“羨望”。
分からなくもない。
今まで隣りにいた幼馴染みが、今や世界の舞台で羽ばたこうとしている。
それなのに俺達はまだ階段に足をかけた程度。
何段登ればいいかも分からない。
先の見えない階段。
それでも俺は
「なら俺達が追いつくしか無えだろ。
どんなに離れてても、
どんなに厳しい道のりでも、
どんなに時間がかかっても、追いつくしかねえんだ。」
一人じゃ辛くても、二人なら。
「だろ?“相棒”」
及「岩ちゃん男前すぎ、、、」
けどまずその為には
「、、勉強すっか、、、」
及「だねー。」
あー、優になんて言おうか。