あなたの声が聞きたくて【another story】
第2章 及川徹
*岩泉side*
今日も優を送ってから自分の家に入った。
及川と歩いてて気になった事があった。
優を見る“目”だ。
前みてぇになんつーか、愛おしそう?なだけじゃなくて苦しそうな辛そうな目。
なんであんな目を優に向ける。
やっと手に入ったって言うのに、何がそんなに辛いんだ。
ピロリン♪
誰かと思えば優からだった。
噂をすればなんとやらってやつか?
優:はじめ、いまいい?
岩泉:いーけど、どうした
優:徹、なんか様子おかしくない?
岩泉:俺も思った。
優:さり気なくでいいから聞いて欲しい。私には言えないみたいだから。
及川が優に言えないことを俺に言うと思ってんのかコイツは。
けど、しゃーねえ。
岩泉:分かった。聞いてみる。
優:ありがと。お願いします。
眠かったので取り敢えず既読だけ付け、ケータイを枕元に投げ捨てベットへと潜り込んだ。