あなたの声が聞きたくて【another story】
第4章 花巻貴大
日が暮れ始めた頃優を家まで送り届けて、自分の家まで歩いた。
明日はみんなで集まってバレーか、、、
最後の最後までバレーだな俺ら。
そんなことを思いながら手首にある革の感触を感じててまた頬が緩む。
「俺ニヤけ過ぎだろー、、、」
そんなことを言ったところでこの笑みはおさまらなくて、途中で諦めた。
「あーくっそ、大好き過ぎかよ」
降り始めた雪も気にならないくらい、浮かれていた。
そんなルンルンな俺を偶然通りかかった通行人が見てドン引いた目で見てたってことにはちょっと触れないでおこう。
さっき分かれたのにもうすでに会いたい。
早く明日になれなんてガキみたいなことを真剣に思った。
「ハックシュっ、、」
今が真冬だってことを忘れかけた。
「早く風呂入りてえ。」
残りの道は走って帰った。