あなたの声が聞きたくて【another story】
第4章 花巻貴大
それから二人で家まで行って、荷物を置いてあの日と同じケーキ屋に向かった。
優「おばちゃーん!!」
お「あーら優ちゃんじゃない!久し振りねえ!」
優「うん!あとね、今日は、、、」
決して隠し切れていない俺のでかい体を優の後ろからヒョコッと顔を出した。
お「あらあの時の!」
「ども、、、」
優「私の彼氏だよ!」
お「あらそう!いい人みたいで良かったわ」
優「自慢の彼氏だよ!」
誰かに自慢されるってことがこんなに照れることだとは思ってなかった。
彼女がいた時は紹介されても「自慢の彼氏サマです!」なんてノリで言ってのける程度だった。
それなのに今は店のおばちゃん相手だからとかそんなの関係無しに恥ずかしいっつーかむず痒い感じになる。
お「あらあら、幸せそうね!サービスしてあげる。何がいい?」
優「ありがとおばちゃん!じゃあシュークリーム頂戴?」
お「最近シュークリームばっかりね?」
優「シュークリームが好きな人を好きになったからねー!」
ちらっと見られて顔が熱を帯びたのがわかった。
暫く会ってなかった分優のデレの効果は絶大らしい。