あなたの声が聞きたくて【another story】
第9章 岩泉一【番外編】4
ワタワタと仕事をしているうちに時間はどんどん過ぎていって、あっと言う間に定時を迎える。
練習だっていつも通り終わる。
「優ー。今日及川さんもお前ん家でご飯食っていいー?」
「なんで私に聞くのよ。はじめは?」
「岩ちゃんがいいよって言うわけないじゃん」
「全くもってその通りだな。」
「げっ…岩ちゃんのケチんぼー!」
プンスカ頬を膨らませて怒るアラサーの及川徹。
写真撮っていいかな?ファンに売ろ?売れるよきっと。
「もう!優からも言ってよ!」
「えっ、あー…はじめいいんじゃない?」
「ぜってぇやだ。俺はお預け食らってんだ。お前いたら邪魔なんだよ」
突然爆弾を落っことした岩泉一。
「い、岩ちゃん…その、それって今言ってよかった話…?」
キョトン顔のまま途切れ途切れ訊ねた徹。
うん、いい判断だね。
「はじめはみんなのいるところで何言ってるのかな…?」
「…わりぃ。」
無事はじめには鉄槌が下された(私によって)