あなたの声が聞きたくて【another story】
第8章 国見英
明日の分の塩キャラメルを買いにコンビニに寄って、2人で好きなもの買って、
肩を並べて歩く姿は、傍から見たら普通の高校生のカップル。
でも俺達の関係はまだそこには達してない。
「んーー!やっぱり男子高校生手強い!」
「何言ってんですか。散々ブロック吹っ飛ばすスパイク打っといて。」
「やーまだまだ!7割くらいかな!」
7割って…俺ついていける気しない。
「私なんかより上は世界に山程いる。その人達と対等に…ううん、越えてかなくちゃならないんだもん。もっと上手くならなくちゃ!」
彼女が現状に満足することは無い。
ただひたすら、高みだけを見詰めて止まること無く突き進む。
そうゆうとこ、及川さんや岩泉さんとそっくり。
「あきら…?」
「!」
顔を覗き込まれ、優さんの綺麗な瞳に戸惑う俺の姿が映る。
だっせ…
でも、こんな姿見せてもいいと思えるのは
優さんだけ。
「俺と付き合ってください。」