あなたの声が聞きたくて【another story】
第6章 松川一静
__翌日
隣でスヤスヤと眠る優を起こさないようにそっとベッドから抜けてクーラーとテレビをつけた。
早朝とはいえ地味に暑い。
CMが明けてすぐ報道されたニュースは
【全日本女子バレーボールのキャプテン、高崎優選手が一般人男性と結婚することを発表しました】
「あー、やっぱり言う通りになっちまってる。」
チャンネルを変えても変えても流れてくるニュースは優の結婚報道だった。
分かってると思うけど、優はアイドルでもタレントでも女優でも芸人でも無いからね?バレーボール選手だからね?
恐る恐るケータイでツ〇ッターを開いてトレンドを見てみると、、、
『高崎優結婚』
わお。一番上。しかも他のトレンドと比べて呟かれた件数桁が違う。
ラピュタん時の比じゃない。てか倍以上。
よくサーバー保ってるね。
ケータイをそっとテーブルの上に置き、眠り姫のいる寝室へ足を運んだ。
「優起きて。ニュース凄いことになってるよ?早くしないと俺刺されちゃうよ?」
いや、家の中だから刺されないけども。
冗談で耳元で語りかけるように言うと「だめっ!」っと起き上がった。