あなたの声が聞きたくて【another story】
第6章 松川一静
え?あれ?と混乱する優が可愛らしくて笑いがこみ上げてきた。
「くっ、、、はははっ!」
優「いっせ、刺されてない!?」
「家ん中で刺されるってどうゆう状況だよ」
しばらく経っても笑いが収まらない俺に怒った優はミノムシみたいに薄手の毛布に包まってベッドに丸まってしまった。
そんな事されても可愛いだけなんだけどな。
「優ごめんて、許して?」
頭らしき所をそっと撫でればモゾモゾと動き始めた。
優「一静のばか。きらい。」
ううーん、それは聞き捨てならないなぁ。
「ほんとに俺のこと嫌い?なら結婚やめる?」
意地悪してそう言うとバッと毛布から顔を出し、嫌だと泣き始めた。
「冗談だよ。お前が嫌いとか言うからだろ。」
優「だってほんとに焦ったんだもん、、、」
「だから悪かったって。許してくれる?」
優「、、、チョコケーキ。ホールで買ってきてくれるなら許す。」
「まさかひとりで食う気してる?」
優「そのまさかだけど何。」
「イエ、ナンデモ」
コイツの我が儘なら何でも叶えてやりたいと思ってしまう。
これが惚れた弱味って奴ですかね。
一生甘やかしてやるから、俺から離れんなよな。
「優、愛してるよ。」
「私もだよ、一静」
-fin-