あなたの声が聞きたくて【another story】
第6章 松川一静
その後妙に冷静になって、ココが道端であったことを思い出した。
「、、、帰るか」
優「、、、帰ろ」
二人して鼻をズビッと鳴らし、互いの顔を見て笑った。
「帰ったら直ぐ及川たちに連絡しような。多分パパラッチに撮られたし。」
優「やっぱりー?隠れんぼヘタだよねあの人達。」
スキャンダルを撮られたとは思えないふたりの会話に記者達も拍子抜けだろう。
優「明日には載るかなぁ?」
優「スポーツ紙の1面いけるかなぁ?」
さっきからそんなことばっかり言ってくる優。立場とか気にしないの?この子。
「ファン減っちゃうんでないの?」
イジワルしてそんなことを言ってみた。
そしたら優は、
優「んー?一静がいればそれでいいよ。」
繋いだ手をブンブン振りながらそう言った。
優「あ、でも徹とはじめにも居て欲しい!あと貴大と、、、」
「ほんとお前裏切らないネ。」
どこまでも優は優だった。
「ま、そんなトコも好きなんだけどねぇ」
惚れた弱みってヤツですね。