あなたの声が聞きたくて【another story】
第6章 松川一静
次に起きたのは最初にアラームが鳴ってから1時間後くらいだった。
胸のあたりでなんだかモゾモゾと動く気配がして、オマケにほっぺをムニムニと摘まれてる気がする。
優「かーわい。」
ふわふわした声に反応して薄らと目を開けると、トロンとまだ眠そうな目をした優が俺の顔を引っ張って遊んでいた。
「寝込み襲うとかダイタン。」
優「ちがうよー?いっせーであそんでるの。」
優もまだちゃんと覚醒しきっていないのか呂律がしっかりしていない。
優「いっせーのほっぺ、すき。」
ふにゃっとした笑顔で“好き”なんて面と向かって言われたのは初めてだったから何と言うか、破壊力は核爆弾並。
録音したかった(切実に)
あーくそこうなったら
いまだに笑っている優の後頭部と腰をグッと引き寄せ、触れるだけ、にしては少し長めのキスをした。
「俺も優の唇すき。」
突然のことにビックリした優は完全に起きてしまい、甘い時間は終了してしまった。
もっと優の寝ぼけてるとこ見てたかったなーなんて言ったらきっと怒られる。