第4章 ◆休暇任務
ーバンッバンッ!!
俺がぼやっとしている間にも撃たれ続ける
サラの対アクマ武器。
「 ・・・そうさな。」
ー・・・アクマはアクマ。
サラの言葉が脳内再生される。
中には、チョメ助のような改造されて
人間の仲間のようになるアクマもいる。
かなりレアではあるけれど
だけど、アクマはアクマだ。
・・・千年伯爵の駒に過ぎない。
「 んなら、
さっさと片付けるさ。
サラ、援護頼む。」
その場から飛び出した俺は
真っ向にアクマの頭部を鉄槌で叩いた。
『ラビ!右っ!』
鉄槌の衝撃で上がる黒煙の中
背後から聞こえたサラの言葉に
咄嗟に鉄槌を構える。
ーガキンッ!
その瞬間に来る
鉄槌を通した衝撃と
機械の当る音。
「 ・・・おいおい、
頭が急所じゃねぇんさ?」
上がっていた黒煙が薄くなり
視界がハッキリとしていく中で見えたのは
頭部が離れた胴体から伸びる左腕。
それは拳の形をしていて
その拳を鉄槌で防御している状態だった。
「 ガァ・・・ァ」
「 ・・・喋ってるんさ?」
頭部がなくとも唸るアクマは
何か言いたげで。
ーヒュッ!
それでもアクマからの攻撃は
どんどん繰り出されている。
『ラビ、お腹だよ。
・・・この子の急所。』
攻撃を交わし合っている中で
ふと耳に届くサラの声。
「 ん?
おし、任せろ。」
それは少し切なげだったが
サラを振り返る余裕は無く
そのままアクマの腹部に向かって
鉄槌を貫く。
ーパァンッ!!!
先程までの銃声音とは違う
少し軽めのピストルの音。
それは、俺の攻撃を防ごうと
アクマが掲げた右腕を貫通し、
『ラビ、助けてあげて!』
「 グガァ・・・」
サラの懇願するような声と
アクマの切なげな呻き声。
その二つの声が重なった時、
「 おりゃぁッ!」
俺の鉄槌は見事にアクマの腹部を貫いた。