第4章 ◆休暇任務
ーーーーーーーーガサッ・・・
「 ・・・?」
サラと歩くこと数分、
瞬きすらも気を使いながら目を凝らし
アクマ出現に備えて森林を進むと
微かに聞こえた葉の擦る音。
『 こっちからだ。』
その音はサラの耳にも届いたようで
2人して1度足を止める。
そして、俺達の視線の先
サラ自ら割り振った左側へと
お互い武器を構えた。
「 ・・・俺が行くさ。
サラは此処で援護頼む。」
『 了解。』
「 あと、アクマも何体居るか分かんねぇから
背後も気ぃ付けろよ。」
『 ・・・うん。』
サラの横を通り過ぎ
ゆっくりと鉄槌を構えて
音のした左側の草むらへと足を進める。
後ろのサラには視線を向けず
声だけで指示して
その短い返答を確認すると
草むらまで一気に距離を詰めた。
そして
「 おりゃっ!」
手にした鉄槌で草むらの上部を刈るように
大きく一掃する。
バサバサバサ
大きな音を立て葉っぱが舞い散ると
その奥には森林の緑とは別の
小さな白色が薄ぼんやりと現れた。
「 アクマさ・・・?」
未だはっきりと見えない
その白い物体に対し、
俺はすかさず鉄槌を構える。
「・・・早く、来い。」
こちらの存在に気付いたであろう
その物体に対し少し挑発的な言葉を零す。
「 ・・・。」
『 ・・・ラビ?』
動きが止まる俺を見て
サラが小さく呼びかけた。
「 アクマ・・・
・・・・・・じゃないさ、これ。」