第4章 ◆休暇任務
『 はわ〜、わわわわ。』
「 ・・・。」
『 ふふっ。~♪ 』
「 ・・・。」
『わぁ、ラビの手〜♪』
「 ・・・。」
『 たまらない、一生の思い出にしよっと♪』
「 ・・・。」
『 ~♪ もう一生、手洗わない♪』
「手離していいですか!!!」
黙って聞いてれば
さっきから俺の斜め後ろで
呪文の様に呟くサラ。
・・・手は洗ってください。
思わず、手を離そうとすれば
握り返される。
そして、
『ぜひ、一生の思い出に!』
「 だから、それ辞めろって!」
ど真剣に言ってくるそれに
盛大に突っ込む俺を
サラは全く諸共せず。
ー・・・もっと、
もっと普通で
居られないんさ?この子は・・・。
「 はぁ・・・。」
そんなため息を漏らしながら
進ませていた足を止める。
「 ・・・着いたさ。」
『 ・・・え?』
俺が目的としていたあの
屋台の前で。