第4章 ◆休暇任務
あれは確か、
たまたま非番が被ったリナリーと
コムイからの買い物を手伝わされ
そのお礼にとここに連れられた時だった。
リナリーのことだから
俺が一緒に行くなんてことを
サラに伝えない訳がない。
・・・という事は、
「 リナリー、俺より先に
サラに声かけたんじゃねぇ?
なんで断ったんさ?任務?」
きっと、サラが
付いて来られないと分かって
リナリーは俺に声掛けたんだろ。
そう察して、
何気なくサラに聞いてみると
『・・・私、、何してたんだろ。
声掛けてくれたのは覚えてるんだけど
忘れちゃった。』
そうへへっと笑って
紅茶を啜るサラ
「 え・・・。」
ー・・・何じゃいそりゃ。
その発言に
いくつかの疑問が浮かんだが
俺は特に気にもとめず
「 そうか。」
とだけ返事をして
残りのキッシュを片付けた。
サラの発言のその裏に
何かあるとは知らずに・・・。
自分のプレートを片付け
ふと、外を見ると
先程のシャッター街とは打って変わり
たくさんの人が行き来している。
店内に設置されている時計を見ると
時刻は8:45を指していた。
ー・・・そろそろ、
他の店が開く頃だな。
視線を時計から
目の前のサラへと移すと
サラも食べ終わったようで
紅茶を両手で持ちながら
外を見ていた。
ー・・・そんなよそ見してたら、、
『 熱っ。』
「 ほら、言わんこっちゃない。」
火傷するさー、そう付け加えて
水を差し出す。
『 ・・・え、
言わんこっちゃない。って・・・
見てたのっ?』
俺の差し出す水を受取りながら
顔を赤らめるサラと目が合った。
「 い、いや、、
たまたま、たまたまだから!」
ー・・・だっせぇ俺。
やっぱり、この子といると
調子が狂うさ・・・。