第1章 ◆想定範囲
「…。」
『♪♪』
で、結局
俺のシャワーを待っていたサラと
朝食を共にしている現在…。
「モグモグ、モグモグ、ゴックン。
…ラビとサラって本当に仲良しですよね 。
モグモグ、モグモグ。
仲良いお二人を見てるだけでお腹いっぱいです。」
テーブルいっぱいにご飯を広げて
片っ端から綺麗に片付けているアレンが
俺たちに微笑んだ。
…目一杯食べてんじゃねーか。
「あーそう。
俺は食欲無くすさ…。」
『えっ?食欲ないの?!
風邪でも引いちゃった?』
俺の言葉にいち早く反応したサラが
俺の額に手を当てる。
『うーん、熱はないね。』
…当たり前さ!
むしろ、あんたの行動に血の気が引いて体温下がるわ!
『今日も任務でしょ?
ちょっとでも食べないともたないよっ。
ほらほら、あーん♪』
仕方ないなあとサラが
朝食を掬ったスプーンを俺の口まで運ぶ。
その顔がやけに嬉しそうで、
顔は可愛いのに…
そんなこと思ってたら
スプーンが口に当たった。
「…。
もうっ!食べれるから!
干渉すんな!」
俺はサラが持つスプーンを奪い
さっさと皿を綺麗にすると
そのまま、席を立って食堂を立ち去る。
…まずい、ちょっと見とれてた。
はあ、
止まない頭痛を抱えながら、
俺はコムイのところへ急ぐ。
その頃、食堂では…
『もう、照れちゃって。』
「モグモグ、
ラビって案外、モグモグ、ゴックン。
素直じゃないんですね。
モグモグ、モグモグ、モグモグ、モグモグ」
そんな会話を楽しむ
残された二人でした。