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†D.gray-man† 追っかけ少女物語

第4章 ◆休暇任務





『…うわぁ…!』



さっきよりも太陽が上がり

涼し気な風が吹く中


その風景にサラが声を上げている。




それは、


広場から15分ほど歩いた場所にある

裏路地を抜けたすぐ傍の森の中


小さな池の畔。



そして、

その池の畔に住むは…



『ワンちゃんかわいーっ!』



仔犬に囲まれ一緒にはしゃぐサラ。

そう、ここは

野良犬が住んでる場所。


街の中でたまに見かける野良犬は

人目に付かないこの畔を住処としていた。


『ラビ、よくこんな知ってるね!』


非番でジジィのパシりをしていた時に

たまたま見つけたこの畔。



「だろー?俺も久々に来たけど。」



鼻高々に言う俺は


この野良犬たちと戯れに

時々、街に来るついでに訪れていた。



「いや、しっかし…」



前に来た時より犬が増えてるさ…。

俺がパンやら肉やらやってるせいか?



「ハハ…まさかな…。」


『ん?何か言った?』



思わず零れた俺の独り言に

サラが気付いたが、


「いや、何にもないさ。」


適当に誤魔化して

その場にいた1匹の仔犬を抱き上げた。




…そう、

前は野良犬が2匹ほどだったんだけど、

仔犬が5匹ほど増えている。



「お前、パパとママはどこいったんさ?」


抱き上げた仔犬を

目線の位置まで持ち上げ

ひっそりと問う。



…きっと、あの2匹の子供なんだろう。


しかし、ここには仔犬しか居なかった。



『ねえ、ラビ、

この子たち、お腹空いてそうだね。

何食べてるんだろう?』




ー…あぁ、なるほど。


こいつら腹減ってるんさな。

だから、親犬が居ねぇんだな。



「…きっと、


こいつらの親犬が

今ご飯探しに行ってるんさ。」



子供の為にこんな朝早くから…。

俺は目の前で楽しそうに

ぺろぺろと顔を舐められてるサラを見て

ニヤリと笑い




「サラ、あんまりそうしてると

こいつらに食われるさ。」



そっとサラに耳打ちすると



『うわわわ!』


仔犬たちからすぐに手を離し、慌てるサラ。


もう!と文句を言われながらも

その姿に俺はケラケラと笑い怒られていた。





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