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†D.gray-man† 追っかけ少女物語

第4章 ◆休暇任務



『ねぇ、ラビ。

ラビは任務の時に

どうして戦ってるんだろう

って思うことある?』



「…は?」


唐突の質問に

気の抜けた返事をしてしまう俺。

そんな俺には見向きもせずに

話を続けるサラ。


『戦争のない世界なんて

私は見たことがないけれど、

たとえ小さくても

ブックマンのラビなら

そんな世界も見たことがあるんでしょ?』



表情が寂しいサラの問いかけに

俺は少し間を置いて口を開く。


「見たことがない、

ってこともないさ。」


ー…そう、

ノアには未だ呑まれていない集落。

規模はどうあれ、そんな世界も

少しは見てきた。


しかし、それが必ずしも幸福とは限らず

不正政治やお国問題が尋常じゃ無いほど

山積みになっていたのも事実。


そんなことを思い出しながら


「戦う理由がないから戦争がない。

だからと言って、幸せとは限らねぇんさ。


力で捩じ伏せる戦争が

1番目に付くだけであって

もっと違った問題で

違った形の戦争をしてる世界だってある。


命かけてまで戦ってしまう

こんな世界に身を置く人間が

人類の殆どを占めてるけど、

それがまた不幸とも限らねぇんさ。」


ブックマンの後継者として

各地を回ってる俺からしてみれば…


「戦うのが当たり前になってしまって

早くに亡くなってしまった人が

沢山居る中、

そいつら全員、物語はあるんさ。

そういうのも全部汲んで

記録していくために俺は戦ってる。」


ー…まぁ、

ブックマンに感情なんて不要。

っていつも

ジジィにド叱られるんだけど。


そんな世界

だからこその

俺の任務。


とは思ってるんさ。




フゥっと、息を吐き

さっきから静かな隣をふと見やれば





『私の目に狂いは無かったんだね。』


目をウルウルと潤わせてるサラと目が合った。




この子は、

どの世界でも幸せそうさ。

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