第8章 カカシとの同居
•カカシside
ユヅキは話を元に戻し、また語り出した
その内容は他の人からしたら、理解し難いものだろう
でも、オレは自分でも不思議に思うくらい、あっさりと理解できた
今まで、共に生活してきたからだろう
不思議に思ったことなども、ほぼ今の話を聞き、納得がいった
ユヅキは無意識に人の心が読めてしまう
そう言い切ってしまうのが早い
人の心だけでなく、その人がどんな人生を送ってきたか、その人の未来も見えることがある
……それが、輪廻眼の力なのか?
奏多
「違う」
ユヅキの説明が終わり、俺が考え込んでいると奏多が喋った
ユヅキ
「何か、間違ってた?」
奏多
「輪廻眼、そんな能力なかった」
ユヅキ
「どういうこと?」
ん?
また面倒な方向に話が向かってる?
奏多
「それ、ユヅキ本体の力」
ってことは…
輪廻眼はちょっとしたきっかけで
元からユヅキの中にあったものが、輪廻眼の開眼と同時に出てきたってこと?
奏多
「当たり」
奏多はオレを指差して言った
ユヅキ
「どういう…」
カカシ
「輪廻眼の開眼をきっかけに出てきたんだよ」
オレはユヅキにわかりやす〜く説明した
ユヅキ
「そうなの?」
奏多は黙って頷いた
ユヅキ
「じゃあ、奏多は何故読めるの?」
奏多
「ユヅキの力が流れてるから」
吸血鬼……だからか
奏多
「話、終」
奏多はそう言って席を立って、ユヅキの部屋へ
残されたオレとユヅキ
ユヅキ
「………」
ユヅキは何か言いたそうにモジモジしている
カカシ
「どうしたの?」
ユヅキ
「聞いてもいいですか……」
カカシ
「…いいよ、なぁに。」
ユヅキ
「そのマスクの下ってどうなってるんです?」