第8章 カカシとの同居
•ユヅキside
本当に私の秘密としていることを話してしまってもいいのだろうか?
私は内心、不安だらけだった
でも、この人になら話せるのかもしれない
最低なことだけど、カカシさんの心を何度か読んでしまったことがある
この人は兄さんと一緒で私に殺意を向けたことがない人だった
そして、私を心から心配してくれている人
だから、私もこの人を信頼できる人だと信じたい
ユヅキ
「私が大蛇丸に攫われていたのは、知ってましたね。」
カカシ
「あぁ。」
私は眼帯をとり、右眼を見せる
ユヅキ
「私の眼のことは知っていますか?」
カカシ
「いいや、輪廻眼であることだけしか知らないよ。」
ユヅキ
「じゃあ、経緯は知らないんですね。」
カカシ
「あぁ。そうなるね。」
ユヅキ
「話は私が里に戻ってくる少し前、大蛇丸に囚われていた頃まで戻ります。」
私が輪廻眼を開眼したのは、兄さんを見たあの時だった
私が私の身体を止めようともがいた結果だ
兄さんが私を大蛇丸のアジトから救い出してくれた
それが輪廻眼開眼に至るまでの話
そして、気付く
あれ?あの時、兄さんの他にもう一人居たのは…
カカシさん…?
ユヅキ
「あの、一つ聞いてもいいですか?」
カカシ
「何だ?」
ユヅキ
「私の勝手な思い込みかも知れませんが、私を大蛇丸から救い出してくれたもう一人の人ってカカシさんなんですか?」
私は恐る恐る質問した
カカシ
「なんだ、今気付いたの。そうだよ、オレはあの日、イタチとツーマンセルを組んでいたからな。イタチがオレに参加してくれと頼んで来たんだ。」
カカシさんは知らなかったのか…と小声で呟いていた