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うちはの少女

第8章 カカシとの同居




•ユヅキside

兄さんは優しい

とても優しい

里を抜けてもなお私に会いに来てくれた

兄さんに奏多のことを紹介した

兄さんは私を手招く

私はそれに喜んで抱きつく

兄さんは温かくて、安心できる

私にとって、心休まる場所だった

私は兄さんの救ったこの里でうまく笑えているのだろうか……

兄さんを犠牲にしたこの里でうまく笑えているのだろうか……

そんなことを考えていると兄さんは首の呪印について聞いてきた

奏多に解いて貰ったことを兄さんに伝えた

それでも、兄さんは効力をなくした印を指でなぞる

ユヅキ
「くすぐったいよ、兄さん」

イタチ
「すまない、だが、本当の事のようだな。」

兄さんは奏多に向かって礼を言った

イタチ
「ユヅキの呪印を解いてくれたんだな。ありがとう。」

奏多
「いい、ユヅキは恩人。」

一瞬、奏多の考えている事がわかった気がした

ユヅキ
「奏多。」

奏多は私の制止を聞かなかった

奏多
「もし、お前がユヅキ殺す気あるなら、お前殺す」

奏多の言葉に、兄さんは私の視界を自身の身体で塞いだ

イタチ
「……ユヅキは殺さない、それは絶対だ。」

兄さんの言葉は重々しく響いた

奏多
「………その言葉、信用しておく」

兄さんは私をぎゅっと抱きしめた

イタチ
「誰か来ている。もう別れの時間だな。ユヅキ、今はどこに住んでる?」

ユヅキ
「カカシさんの家に…」

イタチ
「なら、カカシさんに違いない。もうすぐここに来る。奏多と言ったな、ユヅキを頼む。」

兄さんは私から離れて少しずつ距離を置いてく

ユヅキ
「待って、兄さん!」

イタチ
「どうした」

ユヅキ
「また会えるよね?」

イタチ
「あぁ、また会いに来るよ。だから、それまで元気でな。サスケに話す話さないはお前が決めていい。」

そう言って兄さんは闇の中に姿を消した




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