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うちはの少女

第4章 救いと願い




イタチ
「よし、じゃあ次は組み手をしよう。遠慮なくかかってこい‼︎」

イタチはそう言うと構えた

ユヅキ
「はい‼︎」

そして、イタチとユヅキは組み手を始めた

イタチ
(やはりただただ大蛇丸に捕まっていたというわけではなさそうだな………。)

開始直後、ユヅキはイタチに食らいついていたが、イタチが少し本気を出すと、その差はすぐについた

イタチ
「どうした?もっと本気でかかってきてもいいんだぞ?」

イタチの発した言葉にユヅキは身体を止め、黙り込んでしまった

ユヅキ
「………。」

イタチ
「ユヅキ……?」

ユヅキ
「………ぅ…かせ……の。」

ユヅキが小さな声で発した言葉は風によって遮られる

イタチはユヅキの言葉を聞くために近付く

イタチ
「何て言ったんだ?悪いがもう一度言ってくれ。」

ユヅキは少し下を向いて言った

ユヅキ
「動かせないの……。」

イタチ
「? どうしてだ?」

ユヅキは少しためらってからマフラー越しに自身の首を触った

ユヅキ
「呪印……がある…から。」

ユヅキはイタチの手を取り、近くの木に寄りかかって座った

そしてユヅキはイタチに話した

大蛇丸のこと、攫われていた約三年間、呪印のこと、自分が知っていること、体験したこと、全てを話した

そして前見た予知、ミコトとフガクの会話についても


ユヅキ
「…………。」

全てを話し終え黙り込んだユヅキ

イタチ
「ユヅキ。」

イタチはユヅキを抱き寄せた

イタチ
「一人でよく頑張ったな。」

そう言って、頭を優しく優しく撫でた

そんなイタチの気遣いにユヅキは涙が零れ落ちていく

ユヅキ
「にぃさん……こわぃ…よ。きっと……ほんとのことになるんだ…、わたしは……殺される。」

ユヅキの身体は震えていた

親に殺されるかも知れないという恐怖に、自分の得体の知れない能力に、怯えていた

イタチ
「大丈夫だ。俺が守ってやる。だから、安心して寝ていろ。」

イタチがそう言うとユヅキはイタチに身体を預け、意識を手放した




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