第4章 救いと願い
•イタチside
俺はユヅキをオンブして家に帰る途中色々なことを思った
ユヅキの話はとても7歳児が経験してきたような事ではなかった
親や一族から期待されて、中忍試験に臨んだり
5歳の誕生日には攫われ
人体実験や殺戮の日々
ようやく里に帰ってくれば、一族からは白い目で見られ、父親からは無視される
ユヅキの精神はよく耐えられたものだ
俺ならどうなっていたかわからない
だからこそ、俺はユヅキを守り、支える存在にならなければ
消えそうで怖い
ユヅキという存在も記憶も次の日には何もかもが消えてしまいそうで怖かった
父さん達が何を考えているのかは薄々と、勘付いている
より多くの人の命を救うこと、それが大事だな
里の命か、一族の命か、もうオレの中では決まっている