第20章 サスケと大蛇丸
ユヅキside
アスマさんが出て行ってから、私とカカシさんの間には沈黙が訪れる
私は何も言えず、カカシさんと目も合わせられなかった
またカカシさんも何も言わなかったが、ため息をついて頭をかく
カカシ
「アスマも変な気遣いしなくてもいいんだけどねぇ」
ユヅキ
「そ、そうですね」
突然の言葉に返事が少しつまってしまう
カカシ
「はぁ…、もう。いつまでそこに突っ立ってんの?こっちにおいで?」
ユヅキ
「えっと、あの…」
カカシ
「本当ならオレからそっちに行きたいところなんだけどさ、何せ今は病人だからね。ほら、こっち来て」
手招きされて、ついついカカシさんのベッドの真横まで来てしまった
するとカカシさんは私の手を引いてベッドに座らせ、抱き寄せられる
私はされるがままにカカシさんの腕の中に収まった
カカシ
「捕まえた。やっと言えるな。おかえり、ユヅキ」
優しい笑みを浮かべてそう言ったカカシさんを見て、触れる肌から伝わる温かさに、私は何故だか涙がこみ上げてきて、流れてしまう
ユヅキ
「はい、ただいま」
そっと涙を拭ってくれるカカシさん
しばらくはそのまま身を任せていると、緊張の糸が解けて眠気がやってくる
それを察したのかカカシさんは何も言わず、私が眠るまでそっと頭を撫でてくれた