第20章 サスケと大蛇丸
カカシside
とある任務以降、病院にて寝たきり生活を送っていたオレ
第七班はオレの代理でヤマトが入り、もう1人新しく入っていた
根の出身者でダンゾウの息のかかった部下
ある程度は警戒しなくてはいけない
ナルトたちは大蛇丸への手がかりと共に任務に出た
結果はサスケは奪還ならず、失敗であるとヤマトから知らされた
そしてもう一つ、ヤマトはユヅキを里に連れ帰ってきたと
久しく聞いていなかった名を耳にして、オレの心拍は上昇したかもしれない
次の日、新生第七班が全員揃ってオレの見舞いに来た
読んでいた本から目線を上げるとユヅキと目が合ったがすぐにさらされてしまう
…ま、ユヅキも負い目を感じてるんだろうな
ここでユヅキに対してとやかく言うべきでないと判断し、サイに挨拶をした
なにやら、ナルトとサイはケガをしていた
ケンカでもしたのだろうとサクラに聞くとはぐらかされ、あ、サクラだな、直感的にそう思った
サスケの話へと変わり、空気が一気に重くなる
サスケが強いならそれ以上に強くなればいい
ナルトは強くなるだろう
なんて話していると、アスマ達がやってきたが、少し話をすると、アスマはユヅキ以外に席を外させ、自身も帰っていった
結局、アスマは何をしに来たのかわからないが、病室はオレとユヅキの2人だけの空間となった
オレも変な気を回されたものだ
オレはユヅキを抱き寄せ、腕の中に閉じ込める
やっと話せる、やっと言える
カカシ
「おかえり、ユヅキ」
これまでにないくらい緩んだ顔をしているかもしれない
そんなオレを笑うでもなく、微笑みながら目が潤う
ユヅキ
「ただいま」
流れる涙を拭って、抱き締める
頭を優しく撫でていると、聞こえてくる寝息に、それすらも愛しく思う自分がいた