第4章 救いと願い
そしてイタチは大蛇丸に囚われていた間の事を重々しく聞いた
ユヅキの表情がみるみるうちに暗くなっていくがわかった
イタチ
「まだ早かったか……。気にしなくていい。それよりも……。」
イタチはユヅキの髪に隠れた右眼を見た
ユヅキ
「兄さん……。この眼は何?写輪眼じゃないよね?」
自分ではどうすれば良いのかわからないユヅキ
イタチ
「おそらく輪廻眼と呼ばれるものだろう……。だが、今は誰にもバレてはいけない。」
イタチはしばらく間をおいて、こう続けた
イタチ
「命を狙われかねない。」
イタチの言葉を聞き、ユヅキは目線が少し下がる
イタチ
「大丈夫だ、オレが守ってみせるからな。心配しなくてもいい。」
笑ってユヅキの頭を撫でた
イタチ
「しばらくの間はな……。」
小声で言ったその言葉はユヅキには届かなかった
ユヅキ
「じゃあ、眼を隠していればいいの?」
イタチ
「あぁ、バレない限りはな。」
そういうとイタチは「少し出かける」と言って病室を出た
そして入れ違いでサスケが来た
サスケ
「ユヅキ‼︎」
病室に入った途端にユヅキが起きているのを見て、サスケはユヅキの元へとかけて行った
ユヅキ
「走らなくてもいいのに。」
サスケ
「本当によかった。全然帰って来ないし、父さんや母さんは何も言ってくれないから、オレ……オレ………。」
目が潤んでいくサスケ
それを見せたくないのか下を向く
ユヅキ
「サスケ?どうしたの?」
サスケが何故、下を向いたのかよくわからなかったユヅキは、サスケを心配する
サスケ
「な、何でもないよ。」
潤んだ目を少し擦って笑ってみせるサスケ
そんなサスケを見て、ユヅキはホッとする
そしてサスケは長々とユヅキがいなくなった時から最近までの事を話した