第20章 サスケと大蛇丸
サスケside
部屋にだれかがいた
それはとても懐かしく愛しい感じがした
扉を開けるとそこにはユヅキがいた
ゾクッ
目が合った瞬間に少しの罪悪感と恐怖を感じ、咄嗟に目を開眼させユヅキを幻術の沼に墜とした
小さく聞こえたオレの名を呼ぶ声、そしてパタリと倒れこんだ音
最愛の姉であるはずのユヅキを攻撃してしまったことへの罪悪感がまた募る
倒れているユヅキを抱きかかえる
それはあまりに軽く合っていない2年を感じさせない程に変わらない重みだった
サスケ
「ユヅキ…」
オレが昔姉に向けていた男としての感情
うちはという小さな世界で本来なら向けてはいけなかったはずの感情がなぜか蘇ってくる
胸の高揚、顔が暑い
幼い頃に抱いていたあの黒い感情、姉を、ユヅキを自分だけの物にしたいという独占欲
犯したい
全てを奪いたい
誰にも渡したくない、兄さんにも大蛇丸にもカカシにも
ベッドにあぐらをかいて座り、横抱きで抱きかかえていたユヅキをその間に座らせるようにする
顔の距離が一気に縮まり、前髪を退けると綺麗な顔が見える
幻術にかかって動き出すはずもないのに、今にも動き出してしまうんじゃないかと緊張が走る
あの頃夢見たことをする
小さく息を吸い込み、大きく吐いて、口を合わせた
それはあの頃の想像通り柔らかく、少し甘かった
続きはユヅキを目覚めさせてからだ
1人でやってもつまらない
今はユヅキとともに寝るとするか